GM
それではやっていきましょうか。よろしくお願いします
GM
お集まりいただいたお三方には軽く自己紹介でもしていただきましょうか。
GM
一応の経験者であるところの、はこみさんのキャラからお願いします。
ななせ
「出身は……えっと、日本だけど。
ていうか、ここ……何?夢?」
ななせ
「……そう。自分の。
ほら……僕、かわいいから」
GM
choice[とら,なつ] (choice[とら,なつ]) > なつ
GM
気を取り直して、なつさんのキャラからお願いします。
GM
紹介の仕方は先程のようなセリフでも、セリフじゃなくても自由で大丈夫です。
サニシャ
「はい。私は救世主……え?そうじゃない?名前、ですか?」
サニシャ
「どこから来たかは、すいません。私はずっと小さな集落で生きてきたもので……外の世界の事には疎いのです」
サニシャ
「ええと……どうしましょう。あまり他人に話せるようなお話が無いかもしれません……」
サニシャ
「どうにせよ、私は救世主であると──それだけ覚えてくだされば結構です」
サニシャ
「でも……これは大切なものなので外さないでくださいね?」
GM
ありがとうございます。堕落の国に来る前から自分を救世主だと信じて疑わない方ですね。
ニコレッタ
「オレか?オレはニコレッタ。ニコでいいぜえ。……なんだってんだろーな、手紙とコインでこのざまだ。ホントに何処だ?ここ」
ニコレッタ
「──ま、少なくとも魔大陸よかマシだといいな。オレの出身さ。ロクでもねえ~とこだ」
ニコレッタ
「あー、後何言えばいいんだ?……ああ?左目が気になるのか?コレなあ、作りもんなんだ。それで右とはちょっと違えのさ」
GM
謎めいた三人ですが、その心のうちに抱えた疵は本編でいやでも明らかになるでしょう。
GM
すると、中には小綺麗な便箋と、10枚の銀貨。
便箋
きみが目を醒ましてから100年の月日が流れました。
ぶっちゃけ、この国はもう駄目です。
便箋
兎は落下し、猫は干乾び、帽子は裂け、女王は壊れ、
大いなる暴力と死が、堕落した国に降り注ぎます。
便箋
猟奇と才覚、愛によって救われるこの世界で
僕らは今も、新たなアリスを待ちわびています。
GM
馴染みのないはずの言語で書かれているそれを、読めてしまっていることに気がつく前に。
GM
みなさんは、なにやら自失して、よくわからない場所に、倒れていたり、あるいはぼうっと突っ立っていたりします。
GM
大きい順に自分を取り戻したことにしましょう。
GM
では、サニシャさんとななせさんが、同時に意識を取り戻します。
GM
目を開いて見渡せば、それはもう無惨な光景です。
GM
どれもあなたたちの馴染んだ場所とは、きっと違っているでしょう。
GM
あなた達は、お互いそう遠くない距離にいるので、周囲を見渡せば気づけるでしょうね。
ななせ
「……何?え、意味わかんない……」
あたりを見渡して、すぐに近くに人がいることに気付きます。
サニシャ
頭が痛い。いつもよりずっと明るくて広い世界。
幸運なことがあるとすれば、この異世界でも"この布"があれば見える事。
サニシャ
「!」
視線に気が付き、拙い足取りでななせに近づく。
サニシャ
「敵じゃない……とは信じてもらえないかもしれませんが。味方です」
ななせ
「……い、や。
敵とか味方とか……っていうか、何?誰?ここ何処?」
サニシャ
「さぁ……どうでしょう?私が誰か以外はさっぱり。お揃いですね」
サニシャ
「……そこに居るもう一人の人なら分かるでしょうか?」
ニコレッタ
「あ゛ー、今日も砂漠の砂がまじい。………ん?」
何だか砂の味が少し違うような……?
ななせ
「…………うわ」
もうひとり変な人いる~~~
GM
なんか変な布つけてる人と砂の味に詳しい人に囲まれてしまいましたね。
ニコレッタ
ペッと唾を吐き捨てた。
「お~、おはよう。誰?
つか何、どーいう状況よ。
オレは説明を求めるぜ」
サニシャ
「私はサニシャです。
状況はまったく不明。あなたに聞きたかったのですが無理そうですね」
GM
みんな何もわかってなさそうなことが明らかになりました。
GM
お互い明らかに文化や国籍が違う感じなのですが、何故かちゃんと喋れています。
サニシャ
「夢にしては妙に現実感がありますよね。
それじゃあ皆さんは……どうしてここに?」
GM
何もわからないみなさんですが、共通する心当たりはあるはずです。
GM
思い出せない人は、上の方にスクロールしてみてください。
ニコレッタ
「妙な手紙を拾って、そいつを読んだトコまでは覚えてんだけどな……」
GM
ふところあたりをまさぐってみると、みなさんは自分が封筒を持っていることに気づけるでしょう。
サニシャ
ゴソゴソ
「あ、これです。拝啓、アリス──」
ニコレッタ
「あ~、そうそう。それだ。そんでコレだ。
何だ、お前らも同じもん拾ったのか?」
GM
揺らしてみると、ちゃりんちゃりんと銀貨の音がします。
ななせ
「……あった」
ガサゴソと手紙をポケットから取り出して。
中の銀貨に気付けば、手のひらの上に出してみます。
「なんか入ってる」
ニコレッタ
「見た事ねえコインだな。どこの国のだ?」
サニシャ
空にかざしてみたり、手の中で転がしてみたり。
GM
ちょっと触ってみても特に変わったことはありません。
GM
周囲を見渡してみても、やはり砂が舞うばかり……
GM
鳥取県や埼玉県でも、ここまで荒涼としていることはないでしょう。
GM
荒野に立つ岩柱の陰で、何かが動いたような気がしました。
ニコレッタ
「……ん、おい。お前ら。
あそこ何かいねえか?」
GM
砂ぼこりの向こうから、その影はだんだん近づいているような気がします。
GM
近づいてくると、その全貌が明らかになってきます。
GM
顔は縦に亀裂が走っていて、そこにびっしりと牙が生えている。
GM
長い爪を備え、開かれた掌からは、なにか奇妙な赤い液体が絶えず流れ落ちている。
GM
頭頂部には、なにか兎の耳のようなものが見える。
GM
荒野を踏みしめて、あなた達のすぐ近くまで迫った怪物が……
ニコレッタ
「オイオイオ~イ!お目覚め早々に盛り上がってきやがったなあ!」
サニシャ
「どうして元気になっているんですか……?」
GM
しかし野生に突き動かされているのとは、また違う。
GM
あえて表現するならば──彼は怒り狂っている。
GM
この裁判はなぜか1ラウンドで強制終了され、使用したリソースなどはすべて元に戻ります。
GM
日刻みの時計のような小道具は、ここで使うことができます。
GM
持ってる人は、忘れずに使用を宣言しましょう。
GM
今回は、ななせさんが日刻みの時計を所持していますね。
GM
これで、行動順決定に+2のボーナスがつきました。
GM
使った宝物は、各々コマ情報を編集して減らしておくと、後で間違わなくて済みます。
GM
コマ右クリックから編集でもいいし、ココフォリア左のキャラ画像をクリックでも編集できます。
[ ななせ ] 日刻みの時計 : 1 → 0
GM
才覚がない人は、純粋に1d6だけで勝負してください。
GM
日刻みの時計などを使ってある場合は、ここでボーナスがつくというわけですね。
ニコレッタ
1d6+1 (1D6+1) > 6[6]+1 > 7
ななせ
1d6+5 (1D6+5) > 2[2]+5 > 7
GM
同値になった場合は、両者でもう一度行動順ダイスを振ってください。
ななせ
1d6+5 (1D6+5) > 1[1]+5 > 6
ニコレッタ
1d6+1 (1D6+1) > 1[1]+1 > 2
GM
この行動順ダイスの出目を、コマのイニシアティブ欄に入れておくと、勝手にソートされて、いい感じになります。
GM
二回振った人は、二回目のダイスを小数点以下に設定しておくといいでしょう。
GM
ありがとうございます。大したものですね(褒め殺しするチュートリアルキャラ)
GM
このゲームは原則1ラウンドごとに、行動順が早い人から順番に、一回ずつ行動します
GM
中央になんかトランプっぽいのが積まれていますね。
GM
行動順の早い人から順番に、手札が五枚になるまで、山札をダブルクリックして引いてください。
GM
引いたカードは、ダブルクリックすると公開されるので、そうしておくとみんなに優しいです。
GM
主動作がないと、自分の手番が回ってきても、何もできないのですね。
GM
とは言え、才覚は主動作以外に大事な仕事があるので、大丈夫です。多分。
ななせ
ガタガタガタ…足が震えて動けないようです。
GM
打って変わってよりどりみどりですね。赤いのが。
ニコレッタ
「オラオラ、邪魔だぜ!どいてなお嬢ちゃん!!」
GM
主動作技能を使う直前のタイミングで、補助動作ということをすることができます。
GM
次の攻撃のダメージを上げたり、判定の達成値を上げたり、プチ便利なものがそろっています。
GM
鋭気は、次の攻撃のダメージが上がるやつですね。
GM
鋭気を使うためのカード……ダイヤの2は、忘れないうちに下の方の捨て札スペースに捨てておいてください。
ニコレッタ
補も都度判定を振るんでしょうか(質問)
GM
判定しろ、って説明に書いてない技能は、必要ありません。
GM
ダメージが高いけど、ファンブルがし易いカッコイイ技ですね。
ニコレッタ
2d6+3 (2D6+3) > 8[4,4]+3 > 11
GM
兇刃の説明文には、威力+2って書いてありますね。
GM
ニコレッタさんは上質な凶器を持っているので、1D6+2ですね
ニコレッタ
1d6+2+2+1+3 (1D6+2+2+1+3) > 5[5]+2+2+1+3 > 13
GM
さらに、人喰い三月は自分の被ダメージを上げてしまう装備技能、逆鱗を持っているため
[ 人喰い三月 ] HP : 57 → 43
ニコレッタ
「よォ~くみてな。こーいうヤツはなぁ~~」
ニコレッタ
「ブッッ叩いてェ~~!!しつけてやんだよォ!!」
ニコレッタ
上質な凶器でぶっ叩きました。(行動終了)
人喰い三月
これは成功すると全員にダメージを与える攻撃ですね。
人喰い三月
以前にも説明した通り、このゲームには攻撃を避けるみたいなことは基本的にできないので、成功した攻撃はただ受けるしかありません。
人喰い三月
その一つが才覚PCが使うことが出来る技能……妨害です。
人喰い三月
この技能を相手の判定に割り込んで使うと……判定の目標値を自分の妨害の達成値で上書きすることができるのです。
人喰い三月
つまり失敗しやすくなるってことですね。
人喰い三月
ちょうどななせさんが、妨害を四枚も持ってますね
人喰い三月
大洪水が通ったら大変なことになってしまうので、妨害してみましょう
人喰い三月
緑のアイコンの技能は割り込み技能と呼ばれ、指定されたタイミングなら自分の手番でなくても使うことができます。
ななせ
才覚で判定で多彩な凶器あるから2d6+4かな…?(ダイス処理が苦手マン)
ななせ
2d6+4 (2D6+4) > 7[1,6]+4 > 11
人喰い三月
これで大洪水の目標値は7から11になってしまいました
人喰い三月
2d6+3で11を出すのはちょっと大変なので……
人喰い三月
これは次に行う判定の達成値を1d6する技能です。
人喰い三月
2d6+2+2>=11 つまりこうです。 (2D6+2+2>=11) > 10[6,4]+2+2 > 14 > 成功
人喰い三月
まあこういうこともあります。なので、才覚は精確などの達成値を上げる手段が大事なんですね
人喰い三月
1d6+7 ダメージ (1D6+7) > 5[5]+7 > 12
人喰い三月
残念ながら妨害を乗り越えて、なんかすごいダメージが飛んでくることがあります。
人喰い三月
そういうときは、愛型PCの出番ですね。
人喰い三月
防壁は一人のダメージを肩代わりして、さらに軽減までしてくれる優れものです。
サニシャ
2d6+3 (2D6+3) > 9[3,6]+3 > 12
人喰い三月
豪華な衣装、臆病、防壁で5点軽減できますね
サニシャ
それに加えて自分対象のが12-2の10点ですかね?
サニシャ
「こうなったらやるしか……でも、戦うなんて──危ないッ!」
人喰い三月
人喰い三月は掌から不気味な赤い液体を噴出させて、水圧で三人を襲います。
サニシャ
咄嗟に手を伸ばす。
すると手の中に鏡が現れ、ななせの姿を映し出した。
確かに命中したはずの攻撃は、対象を不思議な力で守り──その痛みは全てサニシャのもとへと移された。
人喰い三月
さらにサニシャさんは、ダメージを受けたので愛毒を使うこともできます。
ななせ
「……! ……あ、あれ…?」
自身に降りかかるはずの攻撃が消え、ぱちぱちと目を瞬きました。
人喰い三月
自分がダメージを受けたときに相手に毒を与えるだと~!?
ニコレッタ
一方、ニコレッタは水圧で派手に吹き飛んでいる。
人喰い三月
舐めてみるとなんか、ワインの味がします。
[ ニコレッタ ] HP : 18 → 6
[ サニシャ ] HP : 21 → 4
サニシャ
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 12[6,6]+3 > 15 > 成功
人喰い三月
更に裁判中にスペシャルを出した場合、1d6点回復できます よかったね
[ サニシャ ] HP : 4 → 5
[ 人喰い三月 ] 猛毒(サ) : 0 → 3
人喰い三月
猛毒は自分の手番終了時にHPが減少する不調です。
人喰い三月
この場合、大洪水>防壁>愛毒>手番終了 という処理順になるので
[ 人喰い三月 ] HP : 43 → 37
[ 人喰い三月 ] HP : 37 → 39
人喰い三月
色々ありましたが、亡者の手番終了です。
サニシャ
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 9[5,4]+3 > 12 > 成功
人喰い三月
なんと威力が3点も上がります すごいですね
人喰い三月
まあ、すぐ裁判が終わるんですぐ消えるんですが……
GM
ラウンド終了タイミングで、手札捨ての処理が挟まります。
GM
ラウンド開始ごとに、カードを五枚まで補充できるので
GM
使わないカードはここで捨てておくと、ラウンド開始時にたくさん引けて、お得です
GM
装備技能のところにあるカードなんかは、迷わず捨てられますね。
GM
ラウンド1が終了したので、ここでチュートリアル裁判も閉廷です。
GM
突如として現れた怪物から逃げられず、戦うハメになったあなた達。
GM
見るからに恐ろしい相手ですが、結構戦えています。
GM
戦った経験のない人は、自分に力がみなぎっているように感じるかもしれません。
GM
いずれにせよ、決着がつくにはもう少しかかりそう。
GM
振り上げられた怪物の右腕を、何かが絡め取ります。
人喰い三月
怪物の背後の……いい感じにせり上がった岩に、何かが立っています。
GM
衝撃で岩や砂礫があたりに飛び散り、見た目では考えられない力を持っていることを伺わせます。
-
巨大な怪物の躯を踏みつけにしながら、あなた達に声をかけます。
サニシャ
誰だろう……この人は。相変わらず素性が知れない……
サニシャ
「大丈夫だと思います」
それでもきっと強いのは確かだ。
-
「あらあら? ありすのことを知らないようね。
あなたたちは、『堕落の国』に来たばかり?」
-
どうやらここは堕落の国という場所らしいですね。
GM
怪物に怯える様子もないし、なにやら色々と知っていそうな雰囲気です。
ニコレッタ
「気が付いたらここに居たんだよ。
堕落の国……?」
ななせ
一呼吸おいて、ようやく言葉を紡ぎます。
「あ……うん、はい。えっと……。
……色々、知ってそうな人……っぽい…?」
ふたりの方をちらり。
サニシャ
視線に頷いて。
「私達にここのことを教えてくれませんか?」
ありす
「ええ、ええ。もちろんよっ。それがありすの──救世主のつとめだもの」
ありす
「ええ、そう。救世主!
この壊れかけの世界を救うためのね」
ありす
「この世界は、堕落の国、って呼ばれてるの」
ありす
「もともとは不思議の国って呼ばれた、楽しい場所だったらしいけれど……
今はあたり一面荒野ばっかりで、亡者──さっきの怪物みたいなのが、はびこる世界になっちゃったんだって」
ありす
「ここに来たってことは、招待状をもらったんでしょう?
ありすに見せて」
ありす
と、あなた方に例の封筒を見せるように要求します。
ニコレッタ
「こいつだろ?」
煩雑に指でつまんで、封筒を立てて見せます。
ありす
示されたそれをひょいひょいひょいと取り上げてしまいます。
ありす
「間違いないわ。
あなた達は、この世界そのものに呼ばれたのよ」
ありす
「それは──」と、少しもったいぶってから。
ありす
「このありすの──『ペット』になるために!」
ありす
「この堕落の国は、ああいうのが一匹二匹じゃなくて、わんさかうろついてる」
ありす
「そしてその恐ろしい亡者を倒せるのは……」
ありす
「救世主、つまり、ありすだけ、ってことなの」
ありす
なにかおかしいことを言っている気がしますが、自信満々にありすは続けます。
ありす
「ここまで言ったら、もうわかるんじゃないかしら?」
サニシャ
思わず一歩後ずさり。
けれど、ありすの言う通り。
ここから逃げて、それからどうすればいいかわからない。
ニコレッタ
「オレらはあっというまに怪物のエサって言いてえのか?」
ありす
「招待状に呼ばれて、荒野にほっぽりだされた、弱い弱いあなたたちは……」
ありす
「ありすに守ってもらえないと、生きていけないのよ」
サニシャ
つい先ほどいとも簡単にのされた怪物──亡者らしいものを思い出す。
サニシャにはこの少女の方がよほど怪物に見える。
ななせ
「…………はぁ。僕たちを、守ってくれる…と」
本当にそうだろうか?
自分だけならまだしも、他のふたりならばあの怪物を倒すことはできたように思う。
ありす
「ちゃあんと大事にしてあげるわよ、ありすは」
ありす
「だってそれが、立派な“救世主”だもの……」
ありす
「なんにも知らないかわいそうで弱いあなた達を、見捨てるなんて、絶対にしないわ!」
サニシャ
「それはありがたい話です。ありがたいのですが」
ありす
「その場合は、何のあてもなく、荒野をさまようことになるだけよ」
ありす
「さっきの『人喰い三月』みたいなのから、逃げながらね」
サニシャ
「それだけですか……ありがとうございます」
ありす
「……ひょっとして、それで生き延びられるなんて、思ってる?」
ありす
「だから、ね!
一緒に来ましょ。ありすのおうちに」
サニシャ
この3人は無力ではない。それでもこれからずっと彷徨うのはあまりに無謀だとわかってしまう。
この世界で死んだらどうなるのだろうか。そんな事も知らないまま死ぬんだろうか。
ななせ
(まあ。確かに……。
この国のことをほとんど知らない3人でいるよりは、とりあえずこのありすって子についてった方が安全では、ありそう……)
ななせ
「……と、とりあえず。
一緒に……行くってことで、いいんじゃ…」
ニコレッタ
「オレは別に荒野に放り出されても平気だけどな~」
サニシャ
「あなたは怖い物知らず過ぎでしょう……」
ニコレッタ
「でも今は……てめ~についていく方が、面白そうだから、ついてってやるかァ~」
サニシャ
「……私は皆さんに付いて行きます。一人ではどうしようもありませんし」
ありす
合意が取れたと見て、あなたたちの手を引っ張る。
ありす
握られて引っ張られるだけで、なんとなくわかるものがある。
ありす
そして、あなたたちも違和感に気づくかもしれない。
ありす
先程まであなたたちが亡者と大立ち回りを演じていた時の力が、失われている。
ありす
こどものときにあった万能感が、大人になるに連れて忘れられるのと、同じように。
ありす
飛び跳ねながら岩場を歩くありすについていくだけでも、青息吐息になってしまう。
ありす
ななせはもちろん、ニコレッタでさえも……。
ありす
そうして……あなたたちは、救世主を名乗る少女の居所……