GM
先述しました通り、お茶会ラウンド2は白霧館が舞台となります
GM
あえて白霧街でシーンをやっても別に構いません そうしたくなる日もあるでしょう
GM
シーン表はこちらの白霧館シーン表を使用します(1d6)
GM
クーレットさんはなんか監禁されていますが、データ的な裏付けはないのでいい感じのタイミングで脱出してください。
エリー
行動的にはクエストとクーレットの疵を舐めます。
エリー
宿の前に小柄な少年の救世主が立ち尽くしていたのはどれほどだったか。
エリー
否、立ち尽くすというほどの時間もなかった。
エリー
ぶんぶんと1,2回頭を振ると気を取り直す。
エリー
「違う違う、いますることは考えることじゃあない……」
エリー
クーレットを連れ去る先など一つしかない。
バスカリオの住む白霧館だ。
エリー
もし違ったなら、白霧館以外の場所の手がかりが手に入る。
きっとそうに違いない。
エリー
エリーは余計なことを考えず、白霧館へと向かった。
エリー
潜んでいた物陰から移動しようとすると、館の末裔の話声が聞こえる。
GM
では、屋敷周縁を巡回している末裔二人組の会話が聴こえてきます。
GM
「やれやれ……ほんとにその救世主っていうのは来るのかねえ?」
GM
「さあな。オレたちはこうして見回るだけだ……」
GM
「あのしばらく使ってない客間を掃除させられて、何かと思ったら」
GM
「まさかあのウミガメを閉じ込める場所だったなんてな……」
GM
「オレもあんなフカフカなベッドで眠りてえよ~」
エリー
(客間……?人質の扱いが随分丁寧だな……)
GM
「まさか、バスカリオ様と秘密の関係が……?」
エリー
息をひそめたまま目星をつけた部屋へと向かっていく……。
GM
真正面に扉から入っていくなら、警備の末裔が何人かいますね。
エリー
「何故鍵を持ったまま警備しているんだ……?」
エリー
ばたーん。大きな音は立てない程度に客間の扉を開きます。
クーレット
てっきり配下の末裔が来るものだと身構えていたクーレット。
クーレット
幸いなことに、攫われたときから怪我一つありません。
エリー
「うむ、私であるぞ!怪我はしていないか?」
クーレット
「はい、ご覧の通りぴんぴんしてます!」
GM
あなたたちが会話もそこそこに客間を離れようとすると。
クーレット
「ずっと不安でしたよお……さっさと行きましょう」
GM
「あらあら。籠の鳥を出そうとする悪い子がいるみたいね……」
GM
扉の外。先程エリーが倒した末裔たちがなんと立ち上がって、あなたたちに武器を向けています。
エリー
「む、もう少し強めに殴りつけておけばよかったか」
クーレット
「…………! なんかあの末裔たち、おかしいですよ」
GM
「私が賜ったのは、人を操り、強いしもべとする力……」
エリー
「なるほど。それで多数の末裔を連れているというわけか」
クーレット
「どうします? 今回は2vs1じゃありませんよ」
GM
引き連れている末裔からは尋常じゃない力を感じます。
判定に成功しないと対処できなさそうなぐらいには……
[ 劃策するテニヴァン ] HP : 17 → 16
劃策するテニヴァン
2d6>=7 配下の横槍 (2D6>=7) > 6[3,3] > 6 > 失敗
劃策するテニヴァン
固定値入れてなかった。成功です。+3なので
劃策するテニヴァン
choiceは省略してます(配下が横槍する分にはどれも同じなので)
劃策するテニヴァン
1d6 横槍量 (1D6) > 6
エリー
2d6+3-6>=7 (2D6+3-6>=7) > 8[2,6]+3-6 > 5 > 失敗
GM
じゃあかっこ悪い目にあってもらいましょうか……
潜熱のロイエナ
ロイエナの合図で配下たちが殺到します。
クーレット
援護に回れるよう、いつでも駆け寄れる体勢になっておく。
エリー
そういうと嵌め殺しとなっている窓へ走り寄り、跳躍――
エリー
敷物のへりにつまづくとつんのめったまま……。
クーレット
「…………ええ……」そんなことあるんだ……
クーレット
エリーを庇うように、一気にロイエナの前に移動する。
潜熱のロイエナ
「させないのは、こちらのほうよ!」
潜熱のロイエナ
ゾンビめいてうめき声を上げるモブ末裔がクーレットに襲いかかります。
潜熱のロイエナ
その間にエリーを手際よく拘束します。
クーレット
「ひゃ、わ、わ……!」
力をもらったとしても戦闘はド素人!
潜熱のロイエナ
「フフ……顔もかわいいじゃない。こんな子が救世主だなんて……」
クーレット
そんなロイエナに為すがままにされているエリーを助けたかったが。
クーレット
動こうとしても、配下に行く先を阻まれる。
潜熱のロイエナ
「救世主さまはこっちで、私とイイコトしましょ……」
ムニュ……(何らかの擬音)
GM
そんなわけでクーレットは解放されたものの、逆にエリーは連れ去られてしまうのだった……(この先は有料で読めます)
クーレット
小柄な身体を活かし、扉に向かって一直線。
クーレット
ロイエナとの距離を置くことで、この窮地から抜けそうとした。
クーレット
ぼくはあんな、やられっぱなしのエリーさまなんて、見たくなかった……!
GM
百年の恋も醒めるわ エリー様のファンやめます……
クーレット
頼り切っている救世主の情けない姿を、視界に入れたくなかっただけだった。
クーレット
「(それでも、信じてるけど、でも……)」
クーレット
「(救世主さまには、強くあって欲しいよ)」
クーレット
ただ、ひたすら逃げていく。現実から遠ざかるように。
GM
というところでシーンは一度終わり、クーレットさんの手番になります。
クーレット
情けないエリーの姿を一刻も早く忘れたくて、建物を出てしまった。
クーレット
流れる空気は室内のものとは異なり、幾らか澄んでいるように感じられる。
クーレット
白い霧を含んだ空気を体内に取り入れ、深呼吸。
クーレット
こういうとき、エリーさまだったらどうするだろうか。
クーレット
救世主の力で、ぼくのいるところを突き止めて。
クーレット
さっきみたいに、客間に再び舞い戻るだろうか。
クーレット
ぼくは救世主ではないし、目が虚ろな末裔たちに、反撃の一つも加えることができなかった。
クーレット
結局戻ったとしても、またやられて。今度こそ、バスカリオさまに食べられてしまうのだ。
クーレット
座っていたベンチから、なかなか腰を上げることができなかった。
エリー
クーレットの腰かけるベンチの近くで枝を踏み折る音。
エリー
「おお……庭園を選んだんだな……。館の中より、見つかりづらくていい判断だ」
エリー
息を切らし、乱れた頭髪と衣服を整えながらエリーが霧の中から姿を現した。
エリー
「……さっきは、情けない姿を見せてしまいすまない」
エリー
「クーレットが逃げ出してしまうのも無理はない。助けに来たはずの私があんなことになってしまっては……」
クーレット
「ぼくの方こそ、あの四天王に反撃できなかったし……」
エリー
「………いや、クーレットの言葉にも、テニヴァンの言葉にも答えられていない。そんなところで、あんな姿を見せてしまっては……」
クーレット
「指で撫でられてるエリーさまが、理想の救世主像からかけ離れていたのに耐えられなくて」
クーレット
「それで、ここまで逃げてきた、んですけど……」
クーレット
「絶対すぐ見つけてくれるって、信じてたんです」
エリー
理想とかけ離れた姿を見てもなお、自分を信じて待っている。
そんなクーレットに確かめておくべきことがあるはずだ。
エリー
「……なあ、クーレット。クーレットにとっての幸せはなんだ?」
エリー
「私はあれこれと考えることに向いていない。だから、聞かせてほしい」
クーレット
「長期的なものであれば、代用ウミガメらしく、誰かに食べられること」
クーレット
「バスカリオさまの圧政から、解放されることでしょうか」
クーレット
つまり、バスカリオを倒してから食べられたい。
それがクーレットの考える幸せなのだ。
エリー
「……私にとれる責任は、せいぜいがクーレットのことだけだ」
エリー
「クーレットは自分自身のために立ち上がり、私はそれを助けると言った。バスカリオを倒すと。それはもちろん、この白霧街に救世主の庇護がなくなることを意味する」
クーレット
聞きながら、テニヴァンからの問いかけを思い出す。
エリー
「私にこの街の全てを救うことはできない。住民を残らず幸せにすることも、責任を取ることもできない」
エリー
「私がバスカリオを倒すと決めた時に、私はクーレットを選んだんだ」
エリー
「だから私はクーレットの幸せを叶えてやる責任がある」
クーレット
「……エリーさま、ぼくは最初から、そこまで全てに責任を、とは言ってませんよ」
クーレット
「バスカリオさまがいなくなった後のことは、いなくなってから考えればいいじゃないですか」
クーレット
「それに今言ったじゃないですか、私はあれこれと考えることに向いていない、って」
クーレット
「だから……ぼくの幸せのことだけで、十分です」
クーレット
「あなたがぼくを選んだことが最善だと思ったなら」
クーレット
「ぼくのことを信じてください、エリーさま」
エリー
もちろんクエストもするぞ!(一応宣言しておきます)
[ 劃策するテニヴァン ] HP : 16 → 15
劃策するテニヴァン
2d+3>=7 (2D6+3>=7) > 6[5,1]+3 > 9 > 成功
劃策するテニヴァン
1d6 横槍量 (1D6) > 2
[ バスカリオ ] イカ : 1 → 0
[ クーレット ] ティーセット : 1 → 0
クーレット
2d6+2+2-2-2>=7 判定(+愛)+ティーセット+横槍+ヤリイカ (2D6+2+2-2-2>=7) > 4[1,3]+2+2-2-2 > 4 > 失敗
エリー
そういえばGM!何か救済システムがあるとかないとか聞いたんですが……(手もみ)
GM
えっ?2回目以降-2になるやつがそうだよ……
GM
「いやはや……感動的なお話をされてらっしゃる」
GM
草を靴で踏みつけて、チェシャ猫の男が庭園に踏み入ります。
エリー
はぁーー、とため息をつく。
何も今出て来なくてもいいだろうに。
クーレット
『また』エリーの回答がもらえなかったのが悲しいが、今はあいつに警戒せざるを得ない。
劃策するテニヴァン
「おや、邪魔をしてしまったようで……」
劃策するテニヴァン
「しかし、今度はちゃんとご提案がありますよ……」
劃策するテニヴァン
「あなたたちにも満足いただけるような、ね」
劃策するテニヴァン
「単刀直入に言いましょう。救世主エリー……」
劃策するテニヴァン
「わたくしたちの仲間になりませんか?」
劃策するテニヴァン
「“責務”に追われているならまだしも」
劃策するテニヴァン
「そうではない救世主たちが、なぜ争わなければならないのでしょう?」
エリー
「何故、といわれてもな。私はバスカリオが気に食わないが?」
劃策するテニヴァン
肩をすくめる。わざとらしい仕草。
劃策するテニヴァン
「わたくしやバスカリオ様も、もちろんあなたの蛮行には思うところはありますが……」
劃策するテニヴァン
「大人しく刃を収めてくれるのならば、手打ちにしても全くかまわないのです」
劃策するテニヴァン
「そこの代用ウミガメの末裔の、身の安全と自由は、保証した上で、ね」
エリー
言葉通りに取れば何一つ損はない。
私自身も、クーレットも、この街の維持も最低限満たされる。
劃策するテニヴァン
「お互いが争えば、必ず双方に損害が出る」
劃策するテニヴァン
「しかし我々とあなたが手を組めば……」
劃策するテニヴァン
「代用ウミガメの末裔は、少なくとも確実に救われる」
劃策するテニヴァン
「街の住民たちが、庇護を失い、亡者たちの歯牙にさらされることもなくなる」
劃策するテニヴァン
「それに、あなたの監視があれば、我々もあなたが不快に思うようなふるまいは、そう易易とは出来ないでしょう」
エリー
テニヴァンの言葉は正しくもっともらしいものに聞こえる。
クーレット
ぼくたちが望んでいるのは、そうじゃないんだよ……
クーレット
エリーさまが監視すれば、バスカリオさまの圧政は止まる?
でも、テニヴァンの言葉自体が嘘かもしれない。
劃策するテニヴァン
「あなたはそろそろ大人になるべきですよ、救世主エリー」
劃策するテニヴァン
「その代用ウミガメの末裔を一番傷つけ翻弄しているのは、果たして誰なのか……」
劃策するテニヴァン
「バスカリオ様? このわたくし? いいえ……」
劃策するテニヴァン
「あなたのその子供らしい、思慮のなさですよ」
クーレット
庭園に響き渡る、代用ウミガメの末裔の声。
クーレット
「エリーさま、どんなにぼくのことを想っていようが、信じていようが」
クーレット
「絶対バスカリオさまのところには、行かないでください」
クーレット
「ぼくは、あなたと……あなたがいるから、ここまで来れたから……!」
[ クーレット ] HP : 19 → 18
クーレット
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
クーレット
2d6+1>=7 横槍(+猟奇) (2D6+1>=7) > 9[4,5]+1 > 10 > 成功
クーレット
1d6 横槍効果量 (1D6) > 4
バスカリオ
2d6+3-4>=7 愛で判定 (2D6+3-4>=7) > 6[4,2]+3-4 > 5 > 失敗
GM
失敗しちゃったので、テニヴァンの言葉をいい感じにはねのけてください。
クーレット
では泣きながら、エリーの手を強く握る。
クーレット
行かせまいとする意思を込めて、細い指が救世主の片手を包む。
エリー
テニヴァンの提案にのることは、救世主としての自分自身と、何よりクーレットに対する裏切りだ。
エリー
自分が信じていた相手に裏切られることほど辛く悲しいことはない。
そしてそんな裏切りをした者の末路は、この目で見てきたはずだ。
エリー
だからどんな言葉を積み上げられようと、子供じみた浅慮でも。
この提案にのるわけにはいかない。
エリー
自分と同じ思いを、クーレットにまで味わわせるわけにはいかない。
劃策するテニヴァン
「あくまでその子供らしい浅はかさを貫く、そう仰るので?」
エリー
「私を信じると言っている者を私が信じてやらないでどうする」
エリー
「それすらも投げ捨てて、考えることが苦手な私が大人ぶった答えを選んでもろくなことにならん!」
クーレット
クーレットの双眸から、更に大粒の涙が溢れ出す。
エリー
「私を信じる者を裏切って出す答えが大人なら、そんなものはならなくてよい!」
クーレット
歳も近そうなのに、こんなにも立派で、輝いていて。
劃策するテニヴァン
「……どいつもこいつも、身勝手だ……」
劃策するテニヴァン
「これだから、救世主というのは……!」
GM
やがてそれはテニヴァンの背後に集まり、影のようなシルエットを生み出す。
*
「もう良い。
“お茶会”の時間は終わりだ……」
バスカリオ
「済まないな。茶の一つも出してやれず……」
クーレット
「お茶を飲みに来たわけじゃ、ありませんから」
クーレット
涙を拭く。エリーと繋いだ手は離さない。
バスカリオ
「では、もはや交わす言葉はないようだ」
バスカリオ
「この『白霧街』の支配という秩序を乱すものを……」
バスカリオ
バスカリオの左右に、残る四天王──
テニヴァンとロイエナが立ち、構える。
クーレット
空いた手も包丁の柄に添え、凶器を両手で強く握りしめる。
エリー
「私はエリゼ・フォン・ウント・ツー・ヴァローリア」
GM
法を投げ捨て、凶器を振るい、敵を斬り伏せ、
猟奇と才覚と愛によって己の正しさを証明する──